松本市美術館 新収蔵作品おひろめ展

12月 26, 2018
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松本市美術館『 新収蔵作品 おひろめ展 』に行ってきました。

2017年度新収蔵作品の9割は書でしたが、70歳以上の公募による美術展「老いるほど若くなる」の歴代グランプリ作品も展示されるということで、クリスマスの最終日に滑り込みで故塔本賢一の「Hello」に再会!

塔本賢一

塔本賢一

前回の展示のときは、有難いことに観覧者が多くてあまりゆっくり見られなかったのですが、今回は静かにゆっくりと作品を見ることができました。

塔本賢一の話では、絵の中の人物は夫婦で、右側が自分で左側が妻のひろこだそうです。

背景に数字や「Hello」という文字がかかれていますが、よく見ると、右側の人物の肩のあたりに「2016.7.11 TOUMOTO KENICHI」と記されています。7月11日というのは、塔本賢一の誕生日です。

松本市美術館

そして、左側の人物(妻)の肩のあたりには、「I LOVE YOU」と記されていました。

松本市美術館

塔本賢一が最後に描いた夫婦像、機会がありましたらぜひご覧くださいね!

ミュージアムショップには、お求めやすい価格の作品集も販売されておりますので、こちらもよろしければぜひお手にとってご覧ください。(弥)

松本市美術館

佐々木豊氏(洋画家):見たことのない絵である。近づくと、筆ではなく点で描いているではないか。こまかくて奇妙な感じは、この技法からくるらしい。電話で聞くと、タネを明かしてくれた。焼き鳥の串に釣り用の浮きゴムをつけて、アクリル絵の具を注入し、あとは引力まかせ。右の人物は作者自身、左は苦労を共にした奥様だという。夫唱婦随萬歳!!

中島千波氏(日本画家):独学で始めたと言っても色彩感覚・センスともなかなかのもので、様々なコンペへのキャリアは大したもの。画面に明るさと人間に対する愛の塊が表現されており、点描に様々な要素がふくまれていて、近づいて見ると飽きない程の想像を見せて呉れている。人生を本当に楽しんでいる事を感じさせて最高である。

小川稔氏(松本市美術館館長):審査に当たった3人がこの作品を推したのも偶然ではないと思う。他の絵とは随分違った世界があり、それが画材の使い方を含め入念な技術に支えられていることで大きな成果が生まれたのではないだろうか。実体があるかないかの二人の人物。通い合うのは頭の上の複雑に絡み合う糸か。解きほぐせば案外一筋の糸なのかもしれないが。

松本市美術館

以下、松本市美術館様のHPより転載)

「おひろめ展」

2017年度は、日本画2点、書作品82点、公募展のグランプリ2点を新たにコレクションへ迎え入れました。

下保昭(1927-2018)による日本画は、2004年の当館特別展「井上有一と下保昭の山山の山」に向けて制作された2点です。すでに所蔵されていた1点とともに当時の組み合わせで、再び展示室の壁を飾ります。墨との格闘により生み出された心の風景をご堪能ください。

書作品7点が寄贈された宮島詠士(1867-1943)は、松本市出身の書家・上條信山(1907-1997)の師。詠士が師事した張廉卿(1823-1894)による2作とともに収蔵されました。上條信山記念展示室とあわせて、師から弟子へと受け継がれる書の美を辿ってみましょう。

そして、昭和の大家による書作品70点が収蔵となりました。これは、松本ゆかりの書家・秋山白巖(1865-1954)の米寿を祝い、贈られたものです。白巖は、若くして中国に渡り、清代の大家・徐三庚(1826-1890)の門に入りました。帰国後、師から授かった貴重な作品資料を公開し、日本の書家に大きな影響を与えます。その後も各地を巡り、近代書道の発展に努めた白巖ですが、後半生は、松本に居を定め、書道による人間教育に尽くしました。
今回収蔵された作品は、偉大な先達への敬意を示すため、「書の巨人」と称される西川寧(1902-1989)の呼びかけにより制作され、当時、松本市内で公開されたものです。昭和を代表する書家たちが、ジャンルも会派も超えて白巖の長寿と功績を祝福してから60年。白巖本人や徐三庚の作品とあわせて展示することで、現代書道にも連なる書の系譜と祝意の熱量をお届けします。

最後に、「健康寿命延伸都市・松本」ならではの、70歳以上の公募による美術展「老いるほど若くなる」。第6・7回のグランプリ天衣賞各1点がコレクションに加わりました。今回は、過去のグランプリとの競演です。間もなく開催される第8回展での新たな作品との出会いにも期待しつつ、これまでの作品を振り返ります。

美術資料の収集は、貴重な文化を後世に伝えることです。これまでに先人たちが培ってきた美、そして現在も生み出され続ける美を、皆さまにお楽しみいただければ幸いです。

会期 2018年10月3日(水) 〜 2018年12月24日(月)月曜日(祝日の場合は翌日)
会場 常設展示室B・C

 

 

 

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