塔本シスコと滋賀~エイサー、水口~

2月 2, 2018

塔本シスコが生前に3度個展を開催した、ゆかりの地、滋賀県。

本日は「エイサー、水口」(2001年)をご紹介します。

水口、エイサー

「エイサー、水口」 130.3×162 キャンバスに油彩 2001年

Pictured: Shisuko TOHMOTO, ”Eisa dance at exhibition in Minakuti”, 2001, Oil on canvas, 130.3 x 162 cm.”

2001年、滋賀県水口文化芸術会館でシスコの展覧会「共に生きるということ~塔本シスコ88才、あふれる生命(いのち)の絵画から~」が開催され、イベントとして、大阪府枚方市の子どもエイサーが披露されました。

滋賀県水口文化芸術会館

滋賀県水口文化芸術会館

シスコは子供達の演舞に感激し、展覧会が終わるとすぐに100号のキャンバスにエイサーの踊りを描き始めました。ところが、下書きが終わり色を塗り始めたころ、貧血で倒れ入院、退院後は認知症の症状も進み、車椅子の生活になってしまいます。

もう絵を描くことはできないだろうと家族は覚悟しました。しかし、しばらくしてようやく杖をついて歩けるようになった頃、キャンバスに向かって絵の続きを描こうとしているではありませんか!腕をぐぐっとのばして、ひとり黙々と絵筆を運ぶ後ろ姿を見て感動したものです。

実は、この絵も「画中画」になっています。背景のヒマワリとアマガエル。これはどこから来ているのでしょう。

長尾の田植風景

「長尾の田植風景」 130×162 キャンバスに油彩 1971年

Pictured: Shisuko TOHMOTO, ”The rice-planting season in Nagao”, 1971, Oil on canvas, 130 x 162 cm.”

これは会場に展示していた「長尾の田植風景」を描いています。ヒマワリの絵の前で、繰り広げられる太鼓の響きと勇壮な舞い。アイヤーイヤササ!とかけ声が聞こえてきそうです。

その後、ようやく完成した「エイサー、水口」は、2002年5月に枚方市民ギャラリーで開催された枚方の芸術家・招待企画「塔本シスコ展」に出品しました。もちろん、絵の中でもう一度、枚方市の子供達がエイサーを演舞してくださいました。

こどもエイサー

さらに、その11年後。2013年開催の「生誕百年記念 塔本シスコはキャンバスを耕す」でも、代替わりした枚方市の子供達が絵の中でエイサーを演舞してくださいました。シスコの絵が、滋賀、沖縄、大阪をゆったりとした時間で繋いでくれています。(弥)

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「エイサー、水口」は、「共融地点 日本と中国のアール・ブリュット」展にてご覧いただけます!

共融地点2018

アール・ブリュット魅力発信事業 公募キュレーターとの共同制作による企画展「共融地点 日本と中国のアール・ブリュット」

会場:びわ湖大津プリンスホテル コンベンションホール淡海(滋賀県大津市におの浜4-7-7)

開館時間:9日(金)・10日(土)9:00〜21:00、11日(日)9:00〜14:00

観覧料:500円 ※アメニティフォーラム22参加者無料、中学生以下、障害のある方と付添者1名無料

■主催:アール・ブリュット魅力発信事業実行委員会
構成団体:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA(社会福祉法人グロー[GLOW])、滋賀県、滋賀県立近代美術館、近江八幡市、一般社団法人近江八幡観光物産協会、社会福祉法人愛成会、NPO法人はれたりくもったり、滋賀県施設・学校合同企画展実行委員会

■協力:滋賀県立近江学園、クラフト工房La Mano、信楽青年寮、西淡路希望の家、医療法人社団柏水会、平川病院〈造形教室〉、ふじ美の里、蛍の里、まつさかチャレンジドプレイス希望の園、ルンビニー園、黄薬、上海芸途公益基金会〈WABC〉、Tabula Rasa Gallery、長征空間Long March Space、張天志、南京社区原生芸術工作室、北京天真者公益発展中心

■助成:平成29年度文化庁 地域の核となる美術館・歴史博物館支援事業

※期間中、当実行委員主催による、「アール・ブリュット国際フォーラム2018」を同会場にて開催。また、「アメニティーフォーラム22」、「アール・ブリュットネットワークフォーラム2018」等も同会場で開催されます。

■会場へのアクセス
びわ湖大津プリンスホテル
〒520-8520滋賀県大津市におの浜4-7-7
・JR東海道本線「大津駅」から⇒
無料シャトルバスで約10分/有料バスで約20分(なぎさ公園線)/タクシーで約10分/徒歩で約30分
・JR東海道本線「膳所駅」、京阪石山坂本線「京阪膳所駅」から⇒
タクシーで約6分/徒歩で約20分
・JR湖西線「大津京駅」から⇒
タクシーで12分

車をご利用の場合
・名神高速道路「大津I.C.」から3.7km(平常時約10分)
・京滋バイパス「石山I.C.」から422号経由で6.9km(平常時約15分)

■お問い合わせ
アール・ブリュット魅力発信事業実行委員会
<社会福祉法人グロー(GLOW)法人本部企画事業部>
TEL 0748-46-8100 FAX 0748-46-8228

関連イベント

MOTTO! 共融地点

日中のアール・ブリュットが一堂に会す共融地点。本展の作者の表現を、もっと(MOTTO! )深く知るため、会場では作者の創作を追体験できるワークショップを実施する他、関連書籍を自由に読むことのできるライブラリーコーナーを設置します。

「アール・ブリュット国際フォーラム2018」

今年も日本国内外で障害者の芸術文化に関する取り組みが数多く展開されました。「2017ジャパン×ナント プロジェクト」もその一つ。創造文化都市であるフランス・ナント市では、日本の障害者の芸術文化はどう受け止められたのでしょうか。その他、他国の実践を聞くことで、その固有性や共通性を探る国際フォーラムを開催します。
日時:2月10日(土)9:30~17:15
同時通訳機器貸出料金:500円

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