表紙の絵:野外彫刻展を見に行く

4月 16, 2015

本日は『塔本シスコ 絵の手帖』の表紙になった「野外彫刻展を見に行く」(1995年)という絵をご紹介します。

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この絵は、塔本シスコが長男の賢一と「野外彫刻展」という展覧会を見に行ったときの様子を描いています。

場所は大阪市の鶴見緑地。鶴見緑地とは、平成2年(1990年)に開催された「国際花と緑の博覧会」の会場跡地です。四季折々の花が楽しめ、「風車の丘」に咲く、春のチューリップが有名です。

shisuko tohmoto

(鶴見緑地「風車の丘」を散策する塔本シスコ)

この絵の中には、塔本シスコの自画像がたくさん描かれています。絵を上下にひっくり返して見るとみつけやすいかもしれません。風車の下で、グリーンの洋服を着ているのがシスコです。

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こちらは、野外彫刻展の作品を見て、「おお~!」と感動中のシスコ。

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これもシスコです。白い人形のような作品を前に、カメラを持った長男の賢一が写真を撮っています。

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実はこの作品は、シスコの長男・賢一が野外彫刻展に出品した「K氏のペット」という作品なのです。エアキャップやビニールなどで作られています。赤や青の縁取りは、ビニールテープの色だったのですね。

塔本賢一

(画像は靱公園に展示した、塔本賢一「K氏のペット」)

塔本賢一

(靱公園にて。中央に座っているのが塔本賢一)

今回、本の表紙となったことで注目が集まり、「この白い人形ナーニ?」と質問されることが多かったのですが、説明するのが難しく・・・昔のアルバムから必死になって探しました(笑)

最後に、画面左端のカラフルな模様・・・これも野外彫刻展の作品でしょうか?

いいえ、これは作品ではありません。絵をよく見ると、画面の右方向から人々がゾロゾロとやってくる様子がわかりますでしょうか。左端にあるのは出口を示す「エアゲート」でした。そう言われると、何となくアーチ形に見えてきませんか?

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省略とデフォルメが多い絵ですが、じっと眺めていると展開図のようにも見えてきます。

シスコが描いたとおりに折っていくと・・・ほら!空から俯瞰しているような、不思議な世界が広がります。

シスコの視点が体感できるかも??お試しあれ。(弥)

shisuko tohmoto

 

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